手掌多汗症が抱える問題点と治療について
手掌多汗症は多汗症の一種で、主に手のひらに多量の汗をかくものです。
他の多汗症に比べてその患部が手のひらであるだけに、精神的な苦痛も伴いやすい病気でもあります。
これは一般的に、手のひらが湿っている程度だと思われがちですが、症状が重い場合はその程度ではなく、まさに濡れている状態になるほど多量の汗が手のひらから出ることがあるもので、そのために、生活に支障をきたす人もいます。
これは、自分自身で経験しないとなかなかわからないことも多く、そのことが精神的な苦痛を伴う原因にもなっているのです。
症状としては、例えば発汗が多い場合、読んでいた本が濡れてしまうといったことや、友人の肩に手を置いただけで、友人の洋服が湿ってしまうといったことが起こる場合があります。
つまりこの場合では、本人の不快感のみならず、周囲の人に不快感を与えてしまうのではないかという特有の精神的苦痛も起きてしまいます。
そういう点で、多汗症の一つとして考えられてはいるのですが、その中でも特に患者自体にとって、非常にストレスの多い病気と言えるのです。
症状の原因としては、ストレスが挙げられます。
ストレスは、単に薬を飲んで治るというものではありません。
人間の体の多くの機能は、交感神経と副交感神経の自律神経に支配されています。
そのため、この手掌多汗症も自律神経の影響を強く受けているのです。
治療法としては、Th4交感神経遮断と呼ばれる外科的な手術が有効とされており、副作用として認められる代償性発汗も大幅に抑えられるとされています。
しかし、これは個人差があり、手術を実際にしてみないと、体のどの部分にどのくらいの代償性発汗が見られるかがわからないので、注意深い観察経過が必要です。
しかし、この手術法が手掌多汗症においては、世界中どこでも最も有効であるという結果が出ています。
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カテゴリー:多汗症