手掌多汗症は、手のひらという局所に集中して汗が大量にでる症状です
人体には、汗を分泌する腺がとてもたくさんあります。
多汗症に関係するエクリン腺の場合、身体全体でおよそ300万から400万程度あります。
エクリン腺があるところはどこでも多汗症が発症する可能性を持っていますが、特に手のひらという局所に集中して汗が大量にでる場合が、手掌多汗症です。
手に汗を握るなど、手のひらは特に汗をかきやすく、正常な人でも、緊張の度合いで汗を結構かく人もいるために、なかなか症状の判断が素人目にはつきにくいものでもあります。
医学的には、一応の線引きがなされているので、気になる場合には医師に判断を任せておくのが無難です。
特に、この症状は10代から30代に多く、10代の多感な時期にこの症状をかかえたまま過ごすと、引きこもりや不登校の原因となることもあります。
また、幼少期から発症する場合もあるために、保護者としては責任をもって医師のもとで診断を受けることが重要です。
学生時代にこの症状をもつと、例えばノートや教科書が濡れてしまう、握手ができない、手から物がすべり落ちやすくなるなど、さまざまな不便を耐える必要がでてきます。
そのため、集中力が欠けたりして勉学に支障がでる場合もあります。
ところで、この症状は遺伝するのでしょうか。
これに関しては、明確なデータはまだないようですが、現段階においては遺伝の可能性は否定できないとされています。
しかし、後天的に発症する場合もあり、別の病気が引き金となる場合もあるなど、さまざまな発症形態があるのも特徴です。
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