多汗症とワキガの問題となる汗の違い
多汗症とワキガは良く混同されがちです。
実際汗をかきやすい人の脇が臭いやすいことや、外科治療の際にこの二つの症状がまとめて語られることが多いことから、同じものだと思われることもあるのですが、症状の原因は全く違います。
多汗症は、その名の通り汗が多く出る症状です。
単に汗っかきな体質とは違い、運動などによる肉体的な体温の上昇や、精神的な緊張などとは関係がなく大量の汗が出てしまいます。
甲状腺機能亢進症や先端肥大症等の症状として、多汗症が出る人もいます。
しかしこの症状の多量の汗はエクリン腺から出る汗で、アポクリン腺からの発汗が原因で臭気を発するワキガとは違うものです。
ワキガは体質的なものが大きく、もともと脇の下のアポクリン腺が多い人に良く見られます。
このアポクリン腺から出る汗が含むたんぱく質と、それを好む細菌が出会うことで特有の臭いが発生するのです。
アポクリン腺が多く汗をかきやすい人は、たんぱく質と細菌との出会いの機会を必然的に増やすことになります。
そのため、汗の量が多いことが臭いに繋がるのです。
どちらの症状も同じ治療法、汗腺の除去によって汗や臭いを減らす、または失くすという処置を行います。
切開剪除法はアポクリン腺だけを除去する手術ですが、皮下組織削除法などでアポクリン腺もエクリン腺も取り除くことができるのです。
また、ボトックス注射で一時的に汗の量を抑え、結果的に臭いを抑制する方法もあります。
このように治療法は近くても、二つの症状では原因が異なっているのです。
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